稲郷の欅 特殊伐採2021

振り返りになりますが、今年まだ寒い冬の時期に
大欅(けやき)2本の特殊伐採に、
仂(ろく)というチームの一員として参加してきました。

今回の現場は急傾斜地にある欅(けやき)2本と
その周辺の杉と檜を約10本。

片側は倉庫や菜園、もう片側は急傾斜地でスペースもない、
要は倒せなくて…木に登って樹上で伐っていく
特殊伐採となりました。

私の役割は樹上での伐採、Nさんと2名のスカイチーム。
ロープとギアを駆使して木を落とさないように
吊るし切りしたり、フリーフォールさせたり。

地上で伐った枝を整理・搬出するグラウンドチームと
2チームにわかれて仕事を進めていきます。


樹齢80年ですが光が心地よかったのか、のびのびと育った欅。
木に登れば集落を見渡せるとても景色の良い樹上でした。

欅に向き合って夢中になった5日間。
私にとって充実した素晴らしい経験となりました。

DAY 1  安全祈願・欅と絡み合う針葉樹

2月15日午前のみ 晴れ
いよいよ欅の特殊伐採週間がはじまります。
お住まいの方、Nさん、Cさん、わたしで祠へ。

まずは山神さまへ日本酒と塩を供えてご挨拶、
その後現場にもお供えをします。
“伐らせていただきます”というご報告と、
仕事の安全を祈願しました。

スカイチームの仕事開始。
まずは欅に絡む杉・檜から各自整理。
1日を終えてやっと
伐る欅を一望できるようになりました。

DAY2 樹冠の枝・エクストリーム出退勤

2月16日 晴れ
やっと露になった欅。
今日は樹冠下部の枝から切り落としていきます。
下に障害物のないところはフリーフォールさせて、
問題のあるところは伐った枝を吊るしながら降ろしていきます。

枝といっても100kg級!
フリーで落とせば”ドスン”と地響き。
そんなフリーフォールを数多くした一日でした。

下ではグラウンドチームが待ち受けていて、
急斜面を整地した小さな作業スペースに引き寄せ
玉切りし、搬出し整理していきます。

DAY3 欅の見た景色

2月17日 晴れ
前日より風の冷たい一日、今日も冬晴れで景色が綺麗です。

スカイチームは昨日にひきつづき樹冠部分の枝落とし。
昨日で下部を終えたので今日は上部です。
樹冠上部の枝を落としていきます。

グラウンドチームは針葉樹の伐倒を並行して数本やりながら
小さな地上の作業スペースを整理整理の仕事となりました。



樹上で一息付いたとき、
ちょうど集落を見渡せて
美しい景色が広がっていました。

大きな欅が数十年も見守ってきた景色を想います。
約80年間、人のように眼で見れなくても
別の方法で何かを受け取っていたかもしれない。

欅の見た景色。
時間の重みを感じながら
僕は、感謝して伐らせて頂きます。

DAY4 重量という重み・予測とリスクの世界

2月18日 晴れ
今日は下に建物のある部分を
吊り下げシステムで伐っていきます。

枝というけど、1本100ー200kgの重量物、
落下衝撃荷重を受け止めて吊り下げる
システム作り(リギング)は
全てを破壊する重量だけにミスが許されない部分です。

木が吊り下がる支点、枝につける確保点
自分のメインロープ、別系統の自分用バックアップ、
チェンソーを使う姿勢保持のための…

伐った後に起きる動きとリスクを考えながら
リギングをセットしていきます。
とは言え…理論通りになるか分からない自然物の見立て。
特殊伐採の中で難しくもあるけど面白いところのひとつです。

といっているうちに…
2本を比べれば小さいほうの欅は
Nさんが全てを片付けてしまいました!早い~!

DAY5 5日晴れスカイステージ

2月19日 晴れ
最終日まで5日間連続の晴れ。
最高の天気に恵まれた特殊伐採週間は今日で終わり。

今日は棒になった主幹をある程度の長さまで
切り詰めていきます。
自分より高い部分を落とすので、
伐る位置を決めてすぐ下に支点を構築。
吊るして伐っていきます。

フリーで伐ってよい場所は
重い塊が”ドスン”と音を立てて地面を揺らす。
ご近所さまによると地響きのようだったとのことでした。

無事大きな欅も短い棒になり、
あとは小さなスペースに伐倒するだけ。

今日以降もずっと仕事はつづきますが
ひとまず、無事に、
特殊伐採(スカイステージ)完了!

あとがきと仂(イカじゃないよ、ロクと読みます)

今回の特殊伐採は“仂(ろく)”
というチームで行いました。
仂は、伝統的な山仕事である
炭焼きを再生させるプロジェクトに集まった、
それぞれ自然分野に精通した
面白い人の多いチームです。

【URLは新しいサイトができたら】

現在、NPO法人に申請中の団体で
・炭焼き文化の継承
・木材エネルギーの地産地消。
・針広混合の自然林へ回帰。
・町,山,畑でも伐採やお困り相談。
・動植物の保護や調査。
これらと人の輪を作ることを本質に
活動しています。

“特殊伐採チーム”は
仂の特技のひとつです。

これからも大きくなりすぎた木に
お困りの皆様への問題解決とすべく
僕らは特殊伐採を行っていきますので、
何かあればお問合せください。


今回
大きな欅の特殊伐採の機会を
与えてくださった地主様

作業を暖かい目で見守って頂いた
稲郷集落のご近所様

一緒に汗を流した仲間たち


みなさん。ありがとうございました!